社長メッセージ

50年以上も前から

しあわせな社会のために

まっすぐ歩んできたNID

初代社長となる北川宗助は1932年にIBM社のPCS(パンチカードシステム)と出会いました。北川は「将来、この技術は多くの人々の暮らしを豊かにする」と直感したと言います。なんと第二次世界大戦の前のことです。この直感と、やがてソフトウェアへとつながる、未知なる技術への着目がNIDの技術発展の礎となりました。

1967年NID創業。戦後復興から高度経済成長へと社会はダイナミックに動き始めていました。独立系ソフトウェア開発企業として、ミニコンピュータのOS開発からのスタートでした。

創業時からの思いは、人々のために、ひいては社会のためになるソフトウェアを生み出していこうというものでした。その後「ヒューマン」と「ソフトウェア」を重ね合わせて、ひとつの言葉として生まれたのが「ヒューマンウエア」。現在、NIDが掲げている理念です。

また、スタート時から戦略の中心には「カスタマーセントリック」を置きました。お客様の声を聞き、本当に求めていることは何か?をつかみ、お客様の立場になってモノやサービスを提供する。NIDだからこそできることを示し、納得していただいたお客様へモノやサービスを提供しつづけていく。単に「売れるモノ」ではなく、「よろこんでいただけるモノ」をと心がけてきました。

こうした考え方はお客様に信頼をいただき、長きに渡るお付き合いをいただけるようにもなりました。

ミニコンピュータからマイコンを搭載したハードウェア組み込み開発に展開し、コアコンピタンスである無線通信技術を活かし、数々の業務用無線システムや携帯電話および携帯電話基地局開発へと展開してまいりました。さらにモバイル通信が5Gへ、端末がスマートフォンへと進化するなか、モビリティ、メディカル、エネルギーマネージメントなど多岐に渡る分野へ事業フィールドを拡大。確実に技術と知識を磨いてきました。

現在では、ゼロエミッションビークルや自動運転などの次世代モビリティの実現、コロナ禍で加速した在宅医療診断支援システムの開発、AI・IoT・クラウド・ブロックチェーンをキーテクノロジーとした新たな価値創出に向けた試みを推進しています。

北川が未知なる技術に出会ったのが1932年。NID創業が1967年。2020年代になったいまICT技術は、ビジネスはもとより、人々の暮らしに欠かせない技術です。電気・水道と同じように社会インフラとなりました。

しかし一方で、企業や人々によっては、ICT技術を使い切れていなかったり、その恩恵から取り残されていることもあるのが現状です。

コロナ禍ではっきりしたデジタル格差をなくし、さまざまなお客様のDX(デジタルトランスフォーメーション)に貢献していかなければならないと考えています。そのために現状のICTサービスを進化・深化させ、お客様がDXを推進しやすい“スムースに移行することが可能なワンストップICTサービス”を提供いたします。

また、新規事業創出につきましては“プラットフォーム型ビジネス”を模索し、人材および技術投資、産官学金との共創を推進していきます。具体的にはグループ会社の「佐原みらい運河」とともに、ソーシャルインクルージョンという考え方をベースとし、千葉県佐原地域での新規ビジネスの「種」を見つけるための投資を始めています。地方都市における新しい観光スタイル、これまでにない魅力の掘り起こしと伝達方法を創出し、プラットフォームとして他の地方へも展開できるよう挑んでおります。

これは「ヒューマンウエア」を理念に掲げるNIDの使命でもあります。

DXが社会のあらゆる場面、人々の暮らしに行き渡ることは、みんなが本当に豊かで幸せになることにも大きく貢献します。社会問題のさまざまな場面で、問題解決のチカラとなれるからです。

未知なる技術と出会い「将来、この技術は多くの人々の暮らしを豊かにする」と北川が直感した「将来」。それは現在であり、NIDが切り拓いていくべき新たな挑戦課題であると信じています。

ICTで未来の人々に、さらなる豊かさを届けるべく、技術開発をつづけてまいります。

株主・投資家のみなさまにおかれましては、引き続き変わらぬご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

株式会社エヌアイデイ 代表取締役社長